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コラム

公開日:2026年7月26日(最終更新日:2026年8月4日) 空き家

空き家を民泊に活用する方法!始め方・費用・メリットや注意点を徹底解説

空き家を民泊に活用する方法!始め方・費用・メリットや注意点を徹底解説

空き家をそのまま放置すると維持費や管理負担が増える一方で、民泊として活用すれば収益化や地域活性化につなげられる可能性があります。ただし、開業には法律や許可、初期費用など事前に確認すべきポイントも少なくありません。本記事では、空き家民泊の始め方やメリット・注意点、成功のコツまでわかりやすく解説します。

空き家を活用した民泊が注目される理由とメリット

近年、日本国内で「空き家」の増加が大きな社会問題となっています。その一方で、国内外からの旅行客の増加に伴い、宿泊施設の不足が課題となっています。このような背景から、使われていない空き家を民泊として有効活用する取り組みが非常に注目されています。ここでは、なぜ空き家民泊が注目されているのか、その理由と具体的なメリット、そして事前に知っておくべきリスクについてわかりやすく解説します。

深刻化する空き家問題の解決策としての民泊

現在、日本では少子高齢化や人口減少にともない、誰も住んでいない空き家が急速に増えています。空き家をそのまま放置しておくと、建物の老朽化が進み、防災や防犯の面で地域に悪影響を及ぼす可能性があります。また、景観の悪化や放火の危険性なども指摘されており、社会全体で解決すべき重要な課題となっています。

こうした空き家問題の有効な解決策として期待されているのが「民泊」としての活用です。ただ空き家にしておくのではなく、旅行者が宿泊できる施設として再生させることで、建物に再び人の息吹が戻ります。これにより、地域の活性化や、観光客の受け入れ先不足の解消にも貢献することができます。

空き家を民泊として活用するメリット

空き家を民泊として活用することには、所有者にとって多くのメリットがあります。

まず1つ目は、放置されていた資産を有効活用して収益を得られる点です。誰も住んでいない家であっても、毎年の固定資産税や維持管理のための費用は発生し続けます。民泊として運営することで、これらの経費を賄うだけでなく、新たな収入源とすることが可能になります。

2つ目は、建物の老朽化を防げる点です。家は人が住まなくなると、空気の入れ替えが行われず、急速に傷んでしまいます。定期的に旅行者が利用し、清掃や管理が行われることで、建物の良好な状態を長く保ちやすくなります。

3つ目は、地域社会への貢献です。観光客がその地域を訪れ、飲食店や商店を利用することで、地域経済の活性化につながります。また、放置空き家が減少することは、地域の治安維持や美観の向上にも役立ちます。

空き家民泊を始める前に知っておくべきデメリットとリスク

空き家民泊には多くのメリットがある一方で、始める前に理解しておくべきデメリットやリスクも存在します。

最も代表的なリスクは、近隣住民とのトラブルです。不特定多数の旅行者が宿泊する場合、夜間の騒音やゴミ出しのルール違反などが原因で、近隣の方々とトラブルに発展することがあります。周囲の理解を得るための工夫や、しっかりとしたルール作りが求められます。

また、初期費用や維持費用の負担も挙げられます。民泊を始めるためには、宿泊者が快適に過ごせるようにリフォームを行ったり、消防設備を整えたりする必要があります。さらに、法律による営業日数の制限があるため、一年中いつでも営業して収入を得られるわけではない点にも注意が必要です。

このように、メリットだけでなくリスクも正しく把握した上で、計画的に準備を進めることが大切です。

空き家を活用した民泊の始め方5ステップ

空き家を活用して民泊を始めるためには、事前の準備から手続き、運営体制の構築まで、計画的に進めることが大切です。ここでは、民泊を開業するまでの具体的な手順を5つのステップに分けてわかりやすく解説します。

ステップ1 空き家の現状把握と民泊に適したエリアの確認

まずは、活用したい空き家の現在の状態を詳しく確認しましょう。長期間放置されていた空き家の場合、雨漏りや床の傷み、水道管の不具合などがないかをチェックします。建物の傷みが激しい場合は、修繕にどれくらいの費用がかかるかを事前に把握しておくことが重要です。

同時に、その空き家がある場所が民泊の需要を見込めるエリアかどうかも確認します。最寄り駅からの距離や観光地へのアクセス、周辺に飲食店やスーパーがあるかといった利便性は、宿泊客が集まるかどうかに大きく影響します。また、自治体によっては条例で民泊の営業が禁止または制限されている地域もあるため、事前に役所の窓口などで確認しておきましょう。

ステップ2 民泊新法や旅館業法などの法律とルールへの適合確認

日本で民泊を運営するためには、主に「住宅宿泊事業法(民泊新法)」「旅館業法(簡易宿所営業)」「国家戦略特区法(特区民泊)」という3つの法律のいずれかに従う必要があります。それぞれの法律によって、年間の営業日数や必要な設備、開業できる地域などのルールが大きく異なります。

例えば、住宅宿泊事業法では年間の営業日数が180日以内に制限されますが、住宅専用地域でも開業しやすいという特徴があります。一方、旅館業法は年間を通して営業できますが、用途地域の制限や厳しい建築基準を満たす必要があります。所有する空き家がどの法律の基準に適しているか、どのような運営を目指すかに合わせて、適用する法律を決定します。

また、マンションの一室を利用する場合は、管理規約で民泊が禁止されていないかも必ず確認してください。

ステップ3 空き家のリフォームと必要な設備やアメニティの導入

次に、宿泊客が安全かつ快適に過ごせるように、空き家のリフォームや設備の導入を行います。特にキッチン、お風呂、トイレなどの水回りは清潔感が重視されるため、必要に応じて修繕や交換を行いましょう。

また、民泊を始めるためには法律で義務付けられている安全設備を設置しなければなりません。具体的には、非常用照明器具、火災報知器、避難経路を示す図などの設置が必要です。これらは選択する法律や建物の規模によって基準が異なるため、事前に消防署へ相談しながら進めるとスムーズです。

あわせて、ベッドやテーブルなどの家具、家電製品、インターネット環境、タオルやシャンプーなどのアメニティグッズも用意します。

ステップ4 住宅宿泊事業法に基づく届出や許可申請の手続き

準備が整ったら、民泊を営業するための正式な申請手続きを行います。手続きの方法は、ステップ2で選択した法律によって異なります。

住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づいて運営する場合は、都道府県知事などに対して「住宅宿泊事業」の届出を行います。インターネット上の専用システムを利用して届け出ることが可能です。旅館業法(簡易宿所営業)の場合は、事前に保健所や消防署と相談を重ねた上で、保健所へ許可申請を行います。

どちらの手続きでも、建物の図面や登記事項証明書、消防法令適合通知書など、多くの書類が必要となるため、余裕を持って準備を進めましょう。

ステップ5 集客サイトへの登録と運営体制の構築

無事に届出や許可が完了したら、いよいよ営業開始に向けた準備に入ります。まずは、世界中で利用されているAirbnb(エアビーアンドビー)などの民泊仲介サイトに物件情報を登録します。宿泊客の目を引くような明るくきれいな部屋の写真を用意し、周辺の魅力やハウスルールなどをわかりやすい文章で掲載しましょう。

同時に、日々の運営体制を整えます。宿泊客からの問い合わせへの返信、鍵の受け渡し方法、チェックアウト後の部屋の清掃やタオルの洗濯など、誰がどのように行うかを決めておく必要があります。自分自身ですべてを対応することが難しい場合は、これらの業務を専門に行う民泊運営代行会社へ依頼することも検討するとよいでしょう。

空き家民泊で自己負担を抑える方法

空き家を民泊として活用するためには、リフォーム費用や設備の購入費用など、ある程度の初期費用が必要になります。しかし、いくつかの方法を工夫することで、自己負担を大きく抑えることが可能です。ここでは、費用を抑えて民泊を始めるための3つの具体的な方法について解説します。

国や自治体の補助金や助成金を活用する

国や各地方自治体では、空き家対策や観光振興を目的として、様々な補助金や助成金制度を設けています。これらを上手に活用することで、リフォーム費用や設備導入費用の一部を支援してもらうことができます。

例えば、国が実施している「小規模事業者持続化補助金」や、省エネ改修を支援する制度などが挙げられます。また、地方自治体独自で、空き家の改修工事やWi-Fi、防犯カメラなどの設備導入に対して補助金を交付しているケースも多くあります。補助金の要件や金額は地域によって異なりますので、まずは空き家がある自治体の窓口やホームページで確認してみることをおすすめします。

DIYを取り入れてリノベーション費用を削減する

リフォーム費用を抑えるための有効な手段として、自分自身で作業を行う「DIY(日曜大工)」を取り入れる方法があります。すべての工事を専門業者に依頼すると高額な人件費がかかりますが、自分でできる範囲をDIYで行うことで、その分の費用を大幅に削減できます。

例えば、壁紙の張り替えやペンキ塗り、床のクッションフロアの敷き詰め、障子や襖の張り替えなどは、初心者でも比較的挑戦しやすい作業です。ただし、電気工事や水道工事など、資格が必要な作業や専門的な技術が求められる部分は、安全のために必ず専門のプロの業者に依頼するようにしてください。自分でできることとプロに任せることをしっかりと分けることが、費用を抑えつつ安全に仕上げるコツです。

民泊運営代行会社を活用して初期投資を抑える

民泊の立ち上げや運営をサポートしてくれる「民泊運営代行会社」を活用することも、初期投資を抑えることにつながります。一見すると代行会社に依頼すると費用が余計にかかるように思えますが、実は初期費用を抑えるための様々なプランや工夫が用意されています。

例えば、初期費用を無料または格安に設定し、民泊が稼働し始めてから売上の一部を支払う「売上分配型」の契約プランを提示している代行会社があります。

これを利用すれば、開業前のまとまった支出を抑えることができます。また、代行会社によっては家具や家電のレンタルを安く手配してくれたり、プロのノウハウによって無駄な備品の購入や、法律に適合しないことによる工事の手戻りを防いだりしてくれるため、結果として全体の初期費用を最小限に抑えることが可能になります。

空き家を活用した民泊の成功事例

実際に空き家を活用して民泊を始め、成功を収めている事例は日本国内に数多くあります。ここでは、代表的な3つの成功事例をご紹介します。それぞれの工夫や成果を参考に、ご自身の空き家活用にお役立てください。

地方の古民家を再生して外国人観光客を呼び込んだ成功事例

地方にある築年数の古い木造の一軒家(古民家)を再生し、外国人観光客向けの民泊として人気を集めた事例です。

この事例では、相続したものの長年使われていなかった古民家をリノベーションしました。建物の歴史を感じられる梁や柱、畳の和室といった日本の伝統的な雰囲気はそのまま残しつつ、お風呂やトイレなどの水回りは最新の設備に入れ替えて、快適に過ごせるように工夫しました。

日本の伝統的な暮らしを体験したいという外国人観光客の需要にうまく応え、インターネット上の口コミや写真共有アプリで話題になりました。その結果、地方でありながら年間を通じて多くの観光客が訪れるようになり、安定した収益を得ることに成功しています。

使わなくなった実家をアットホームな民泊にして高稼働を実現した成功事例

両親が亡くなった後に空き家となっていた実家を、アットホームな一棟貸しの民泊として活用した事例です。

実家ならではの広さを活かし、家族連れやグループ旅行者が周りに気兼ねなく過ごせるプライベートな空間を提供しました。キッチンには調理器具や食器を揃え、まるで自分の家のように暮らす感覚で滞在できるようにしました。

また、周辺のおすすめの飲食店や観光地をまとめた手作りの案内冊子を用意するなど、温かみのあるおもてなしを徹底しました。これにより、ホテルにはないアットホームな雰囲気を求める国内の旅行者から高い評価を受け、高い稼働率を維持しています。

空きアパートを一棟丸ごと民泊化して収益を最大化した成功事例

築年数が経過し、賃貸マンションとしての入居者が集まらなくなっていたアパート一棟を、丸ごと民泊に転換して収益を大幅に改善した事例です。

各部屋の内装を異なるデザインにリフォームし、おしゃれで清潔感のある空間に仕上げました。一棟丸ごと民泊として運営することで、大人数のグループ旅行や、複数の家族での旅行など、多様な宿泊ニーズに対応できるようにしました。

通常の賃貸アパートとして貸し出すよりも、民泊として宿泊費を得ることで、1室あたりの月間収益が大幅に向上しました。空室に悩まされていた物件が、人気の宿泊施設へと生まれ変わった好例です。

空き家民泊を成功させるための注意点

空き家を活用した民泊は、使われていない資産を有効に活用できる素晴らしい方法ですが、運営を始めるにあたっては注意すべき点もあります。事前に対策を立てておかないと、思わぬトラブルに発展したり、計画通りの収益が得られなくなったりすることがあります。ここでは、空き家民泊を成功させるために必ず押さえておきたい2つの注意点について詳しく解説します。

近隣住民とのトラブルを未然に防ぐ対策

民泊を運営する上で、最も発生しやすいのが近隣住民とのトラブルです。見知らぬ旅行者が頻繁に出入りすることに対して、近所の方々が不安や不快感を抱くケースは少なくありません。特に、深夜の騒音や、ゴミ出しのルール違反、駐車や駐輪に関するマナー違反などがトラブルの原因になりやすいです。

こうしたトラブルを防ぐためには、まず民泊を始める前に近隣住民へ丁寧な説明を行うことが大切です。どのような人が利用するのか、緊急時の連絡先はどこかなどを明確に伝えることで、周囲の不安を和らげることができます。また、宿泊者に対しては、守るべき「宿泊ルール」を分かりやすく作成し、チェックインの際にしっかりと伝えることが欠かせません。

ゴミの分別方法や、夜間は静かに過ごすことなどを英語などの外国語でも表記し、室内の目立つ場所に掲示しておくことも効果的です。

民泊の年間営業日数の制限に注意する

住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づいて民泊を運営する場合、年間の営業日数は最大で「180日」と法律で定められています。これは、1年のうち半分しか営業できないことを意味しており、残りの期間は宿泊客を泊めることができません。さらに、自治体によっては独自のルール(条例)を設けており、特定の地域や時期において、さらに営業日数が制限されている場合もあります。

そのため、民泊新法での運営を検討する際は、180日の制限の中でどのように利益を上げるか、あらかじめ計画を慎重に立てる必要があります。例えば、旅行客が多い時期に絞って集客を行う、あるいは営業できない期間は一時的な賃貸住宅として貸し出すといった工夫が求められます。

もし、年間を通じて365日営業したい場合は、民泊新法ではなく、旅館業法の許可を取得するか、特定の地域で認められている「特区民泊」としての申請を検討する必要があります。ご自身の空き家がある地域のルールを事前にしっかりと確認しておきましょう。

まとめ

空き家を民泊として活用すれば、遊休資産の収益化や空き家問題の解決、地域活性化につながる可能性があります。一方で、法令遵守や近隣住民への配慮、初期投資など事前の準備も欠かせません。補助金の活用や適切な運営体制を整え、自分に合った方法で安全かつ継続的な民泊経営を目指しましょう。

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