空き家は空き巣や不法侵入、放火、不法投棄などの犯罪に狙われやすく、放置すると近隣トラブルや資産価値の低下につながる恐れがあります。本記事では、空き家の防犯対策が必要な理由をはじめ、防犯カメラや防犯グッズの活用方法、管理サービスの選び方、費用の目安まで分かりやすく解説します。
空き家の防犯対策が必要な理由
近年、日本国内で空き家が増加しており、それに伴う防犯上のトラブルが社会問題となっています。人が住んでいない空き家は、犯罪を企む人にとって見つかりにくい場所となるため、標的にされやすい傾向があります。大切な資産を守り、周囲に迷惑をかけないためにも、なぜ防犯対策が必要なのかを知ることから始めましょう。
空き家を狙った犯罪の実態
空き家は人の出入りがないため、さまざまな犯罪の温床になりやすいのが実態です。例えば、建物内に残された家財道具を狙った空き巣や、不審者の不法侵入が挙げられます。また、人目を盗んでゴミを捨てられる不法投棄や、落書きなどのいたずらも発生しやすくなります。さらに恐ろしいのは、タバコのポイ捨てや放火による火災の被害です。管理されていない空き家は、地域の治安を乱す原因にもなりかねません。
放置によるリスクとトラブル
防犯対策を怠って空き家を放置すると、所有者だけでなく、近隣住民を巻き込む大きなトラブルに発展する恐れがあります。不審火による火災が発生した場合、近隣の住宅にまで被害が広がる危険性があります。
また、ゴミの不法投棄や害獣の住み着きによって、悪臭や衛生面での被害を周囲に与えてしまうことも少なくありません。さらに、管理が不十分な空き家は自治体から指導を受ける対象になることもあり、所有者としての社会的・経済的な責任を問われることになります。
空き家の防犯対策の基本ポイント
空き家の防犯対策を進める上で、まずは不審者に「狙われにくい環境」を整えることが大切です。高価な設備を導入する前に、日頃の管理方法を少し見直すだけで、防犯効果を大きく高めることができます。ここでは、防犯対策の土台となる基本的なポイントを解説します。
侵入されにくい環境づくり
空き家が犯罪の標的になる原因の多くは、周囲から「誰も管理していない家」と見なされてしまうことにあります。不審者に隙を与えないためには、外観の印象を整えておくことが重要です。
具体的には、庭の雑草を定期的に刈り取り、伸びた庭木をすっきりと剪定します。見通しを良くすることで、不審者が身を隠す場所をなくす効果があります。また、郵便受けにチラシや新聞が溜まっていると、長期間誰も来ていないことが一目で分かってしまいます。定期的に郵便物を取り除き、人の出入りがあるように見せる工夫をしましょう。
さらに、敷地内に脚立やバケツ、物置の台など、足場になるようなものを放置しないことも重要です。これらは2階の窓や高い場所への侵入経路として利用される恐れがあるため、鍵のかかる場所に片付けるか、処分するようにしてください。
定期的な管理と見回りの重要性
防犯効果を維持するためには、定期的に空き家を訪れて管理と見回りを行うことが欠かせません。人の気配を定期的に漂わせることで、不審者が近づきにくい雰囲気を作ることができます。
見回りの際には、窓や玄関の鍵がしっかり閉まっているかを確認するだけでなく、建物に破損がないかチェックします。万が一、ガラスが割られていたり、ゴミが捨てられていたりした場合は、速やかに対処することで「放置されていないこと」を周囲にアピールできます。また、窓を開けて空気の入れ替えをしたり、簡単な掃除をしたりすることも、建物の劣化を防ぐと同時に、人の気配を残すために有効です。
もし遠方に住んでいるなどの理由で、ご自身での定期的な見回りが難しい場合は、近隣の親戚に協力を頼む、あるいは専門の管理サービスに依頼するなど、管理が途切れないようにする仕組みを整えておくことが大切です。
監視カメラを活用した空き家の防犯対策
空き家の防犯対策として、監視カメラ(防犯カメラ)を導入することは、不審者の侵入を防ぐだけでなく、万が一のトラブルの際に証拠を残すためにも非常に効果的です。ここでは、空き家に適したカメラの選び方や、おすすめのメーカー、効果的な設置場所についてわかりやすく解説します。
防犯カメラの種類と選び方
防犯カメラにはさまざまな種類があるため、空き家の環境や管理の方法に合わせて選ぶことが大切です。まずは、設置する場所や電源の有無などを確認し、最適なタイプを絞り込んでいきましょう。
屋外用と屋内用の違い
屋外用と屋内用の最大の違いは、雨や風、砂ぼこりに耐えられる「防水・防塵(ぼうじん)性能」があるかどうかです。屋外用のカメラは、厳しい天候にも耐えられる頑丈な設計になっており、夜間でも周囲を明るく照らして撮影できる機能が備わっているものが多くあります。一方、屋内用のカメラは防水性能がないため、外に設置すると故障の原因になります。空き家の外周や庭などを監視したい場合は、必ず屋外用のカメラを選んでください。
ソーラー式やWiFi対応モデル
空き家では、電気やインターネットの契約をしていないことも多いでしょう。そのような場所には、太陽光で充電して動く「ソーラー式(太陽光発電式)」のカメラが便利です。コンセントから電気を引くための配線工事が不要なので、誰でも手軽に取り付けることができます。
また、インターネット環境がある場合は、無線LAN(ワイファイ)に対応したモデルを選ぶと、離れた場所からでもスマートフォンの画面でリアルタイムの映像を確認できます。インターネット環境がない場合でも、携帯電話の電波を使って映像を送信できる特別なカメラを選ぶという選択肢もあります。
おすすめの防犯カメラメーカー
日本国内で広く知られており、信頼性の高い防犯カメラメーカーをいくつかご紹介します。
まずは、大手電機メーカーの「パナソニック」です。映像の美しさや機器の耐久性に優れており、サポート体制も充実しているため、初めて導入する方でも安心して選ぶことができます。
次に、防犯カメラを専門に開発している「塚本無線」です。三重県に本社を置く日本の会社で、無線LANに対応したモデルや、太陽光で動くソーラー式のカメラなど、一般の住宅や空き家でも使いやすい便利な製品を数多く取り扱っています。
また、テレビアンテナなどで有名な「マスプロ電工」もおすすめです。カメラと専用の確認用画面がセットになった製品などを展開しており、難しい設定なしですぐに使い始められる点が魅力です。
設置場所と効果的な使い方
防犯カメラは、ただ取り付けるだけでなく、設置する場所や高さにこだわることで防犯効果が大きく高まります。
もっとも効果的なのは、玄関や勝手口、窓の近くなど、不審者が侵入経路として狙いやすい場所です。カメラが目立つ位置にあるだけで、「この家は防犯対策をしている」というアピールになり、空き巣などの犯罪を思いとどまらせる強い抑止効果が期待できます。また、人目が届きにくい裏庭や死角になる場所にもカメラを向けておくと安心です。
設置する高さは、不審者にカメラを壊されたり、向きを変えられたりしないよう、手の届かない高さ(地面から2.5メートルから3メートル程度)にするのが基本です。さらに、カメラの近くに「防犯カメラ作動中」と書かれたステッカーを貼っておくと、より高い防犯効果を発揮します。
防犯グッズを活用した空き家の防犯対策
空き家の防犯性を高めるためには、手軽に導入できる防犯グッズの活用が非常に効果的です。高価な設備を導入しなくても、市販されているグッズを上手に組み合わせることで、空き巣などの侵入をあきらめさせる環境を作ることができます。ここでは、代表的な防犯グッズとその効果的な使い方について解説します。
センサーライトやアラームの活用
侵入者は「光」や「音」で周囲に気づかれることを最も嫌います。人の動きを感知して自動で点灯するセンサーライトは、夜間に敷地内へ侵入しようとする者を強い光で照らし、威嚇する効果があります。特に、道路から見えにくく死角になりやすい裏口や窓の近くに設置するのが効果的です。
また、窓の振動や開閉を感知して大音量で鳴る防犯アラームも有効です。空き家に無理やり入ろうとした瞬間に大きな音が響き渡るため、近隣に異変を知らせるとともに、侵入者をその場から退散させる効果が期待できます。
補助錠や防犯フィルムの導入
空き巣の侵入経路として最も多いのが窓ガラスの破壊です。窓からの侵入を防ぐためには、ガラスを割られにくくし、鍵を開けるのに時間をかけさせることが重要です。
そこでおすすめなのが、窓のサッシ部分に取り付ける「補助錠」です。1つの窓に2つの鍵をかける状態にすることで、侵入にかかる時間を長引かせることができます。さらに、窓ガラスに「防犯フィルム」を貼ることで、ガラスが叩かれても割れにくくなり、手を入れて鍵を開けられるのを防ぎます。侵入に5分以上かかると多くの空き巣が諦めると言われているため、これらの対策は非常に高い効果を発揮します。
ダミーカメラの効果
費用を抑えつつ、不審者に対して「防犯意識が高い家である」とアピールしたい場合には、本物の防犯カメラに似せて作られたダミーカメラの設置も選択肢の1つです。目立つ場所に設置することで、不審者が敷地内に入るのをためらわせる視覚的な効果があります。
ただし、あまりに作りが粗いものや、配線が不自然なものなどは、プロの侵入者に見破られてしまう可能性があります。設置する際は、本物に近い質感のものを選び、簡単に手が届かない高い位置に取り付けるなどの工夫が必要です。また、本物の防犯カメラや他の防犯グッズと組み合わせて使用することで、より高い防犯効果が期待できます。
空き家の防犯対策に役立つサービス
空き家の防犯対策を自分だけで行うのが難しい場合は、専門の会社が提供しているサービスを利用するのがおすすめです。プロの手を借りることで、遠方に住んでいても大切な資産をしっかりと守ることができます。ここでは、代表的な2つのサービスについてご紹介します。
ALSOKやセコムの見守りサービス
大手の警備会社であるALSOK(アルソック)やセコムでは、空き家に特化した見守りサービスを提供しています。主な内容としては、建物にセンサーを取り付けて不審者の侵入を監視し、万が一異常を検知したときにはガードマンが現地に急行する仕組みです。p
また、防犯センサーによる監視だけでなく、定期的にスタッフが空き家を訪れて、建物の外観に異常がないか確認したり、郵便受けにたまっているチラシを回収したりしてくれるプランもあります。警備会社のステッカーを玄関などに貼るだけでも、犯罪を企てる人に対して強い威嚇効果を発揮します。
空き家管理代行サービスの活用
空き家管理代行サービスとは、不動産会社や専門の管理会社が、所有者に代わって定期的に空き家の管理を行うサービスです。主な作業内容には、室内の空気の入れ替え、水道を流す作業、庭木の確認、簡易的な清掃などがあります。
このサービスを利用する大きなメリットは、家が「放置されていないこと」を周囲にアピールできる点です。郵便ポストがきれいになり、庭の手入れが行き届いている家は、不審者から狙われにくくなります。また、台風や地震などの災害が発生した後に、現地の状況をすぐに確認してもらえる点も安心です。費用やサービス内容は会社によって異なるため、事前に比較して検討することをおすすめします。
空き家の防犯対策でよくある疑問
空き家の防犯対策を始めるにあたって、多くの方が抱く疑問についてお答えします。費用感や、自分で行う対策とプロに依頼する対策の違いを知り、無理のない計画を立てましょう。
費用はどれくらいかかるのか
空き家の防犯対策にかかる費用は、導入する対策の内容によって大きく異なります。手軽なものから本格的なものまで、主な対策の費用目安は以下の通りです。
自分でできる簡易的な対策であれば、数百円から数千円程度で始められます。例えば、窓の補助錠や防犯フィルムは1箇所あたり数百円から2,000円程度、センサーライトや本物そっくりのダミーカメラは1台あたり1,000円から5,000円程度で購入できます。
防犯カメラを設置する場合、本体を買い切るタイプであれば約15,000円から30,000円が目安です。月額制のレンタルや定額サービスを利用する場合は、初期費用を抑えられる代わりに、月々1,000円から5,000円程度の維持費がかかります。
さらに、警備会社のホームセキュリティや空き家管理代行サービスなどを利用する場合は、毎月の利用料が発生します。ホームセキュリティは月額数千円から、空き家管理代行サービスは月額5,000円から15,000円程度が一般的な目安です。予算や空き家の状況に合わせて、最適な組み合わせを検討しましょう。
自分でできる対策と業者依頼の違い
防犯対策を「自分で行う場合」と「専門の業者に依頼する場合」には、費用面だけでなく、作業の手間や防犯効果の高さに大きな違いがあります。
自分で行う対策のメリットは、費用を最小限に抑えられる点です。ホームセンターなどで手軽に防犯グッズを購入し、自分のペースで設置や管理を行うことができます。一方で、遠方に住んでいる場合は定期的な見回りや草むしりなどの管理が難しく、万が一トラブルが発生した際にもすぐに現地へ駆けつけられないというデメリットがあります。
一方、業者に依頼する対策のメリットは、高い防犯効果と安心感が得られる点です。警備会社や管理代行業者などのプロに任せることで、定期的な巡回や敷地内の清掃、異常時の駆けつけ対応などを確実に実施してもらえます。遠方に住んでいて頻繁に様子を見に行けない場合でも、大切な家を良好な状態で維持できます。デメリットとしては、初期費用や月々の費用が継続して発生する点が挙げられます。
そのため、近隣に住んでいてこまめに通える場合は「自分での対策」を基本とし、遠方に住んでいる場合や、より強固な防犯体制を求める場合は「業者への依頼」を検討するなど、状況に応じて使い分けることが大切です。
まとめ
空き家の防犯対策は、定期的な管理に加え、防犯カメラやセンサーライト、補助錠などを組み合わせることで効果を高められます。遠方で管理が難しい場合は、見守りサービスや管理代行の活用も有効です。空き家を放置せず、状況に合った防犯対策を実践し、大切な資産と地域の安全を守りましょう。








公式LINEで診断を開始する
相談・査定無料
石川県全域対応
まるごとサポート
無料で相談・見積をする