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空き家管理

コラム

公開日:2026年2月1日(最終更新日:2026年2月2日) 空き家管理

冬の空き家管理の準備や管理方法、対策しない場合のリスクまで解説

冬の空き家管理の準備や管理方法、対策しない場合のリスクまで解説

冬の厳しい雪は、空き家にとって深刻な脅威となります。屋根の倒壊や水道管の凍結・破裂、近隣への雪害による賠償責任など、放置すれば大きな損害や法的責任に繋がりかねません。

この記事では、雪による空き家の具体的なリスクから、ご自身でできる効果的な事前準備や対策方法、さらには専門業者への依頼メリット・デメリット、費用相場までを詳しく解説します。

冬の空き家管理 雪によるリスクの重大性

冬の期間、空き家を放置することは、積雪によるさまざまな重大なリスクを招く可能性があります。

雪は単なる自然現象ではなく、空き家にとっては建物の構造に深刻なダメージを与えたり、近隣住民に危害を及ぼしたりする原因となり得るため、適切な管理が不可欠です。対策を怠ると、予期せぬ高額な費用や法的責任を問われる事態に発展する恐れがあります。

空き家が雪で受ける具体的な被害

積雪は空き家に直接的かつ甚大な被害をもたらすことがあります。ここでは、雪が原因で発生し得る具体的な被害について詳しく解説します。

屋根や建物の倒壊

大量の雪が屋根に積もると、その重みで屋根が破損したり、最悪の場合、建物全体が倒壊したりする危険性があります。特に、水分を多く含んだ重い雪や、長期間にわたる積雪は、建物の構造に大きな負担をかけます。老朽化した空き家や、耐雪設計がされていない建物は、このリスクがさらに高まります。

水道管の凍結と破裂

冬場の厳しい寒さの中で空き家の水道管が凍結すると、管内の水が膨張し、水道管が破裂する恐れがあります。

一度破裂してしまうと、気温が上昇して雪が解けた際に、破裂箇所から水が噴出し、建物内部が水浸しになる大規模な水害を引き起こす可能性があります。壁や床、家財道具などが損傷し、カビの発生にもつながり、修繕には多大な費用と時間がかかります。

雨樋の破損と落雪

屋根に積もった雪が溶け出し、再び凍ることで氷柱(つらら)が形成されたり、雨樋の中に氷が詰まったりすることがあります。

これにより、雨樋が変形したり、重みで破損したりするだけでなく、屋根からの落雪が勢いを増し、建物周辺に危険を及ぼすことがあります。特に、軒下を通行する人や、駐車している車両に落雪が直撃するリスクは無視できません。

近隣への雪害と賠償責任

空き家からの落雪や、敷地内に積もった雪が隣地へ流れ込むことで、近隣の建物や植栽、車両などに損害を与える可能性があります。

また、雪が原因で隣接する道路が通行しにくくなったり、歩行者が転倒したりする事故が発生することも考えられます。このような場合、空き家の所有者は損害賠償責任を問われる可能性があり、近隣住民とのトラブルに発展するケースも少なくありません。

空き家を放置した場合の法的責任と費用

雪による被害を放置することは、単なる物的損害だけでなく、法的な問題や経済的な負担を増大させる原因となります。空き家を適切に管理しない場合、所有者にはさまざまな責任が伴います。

特に「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、管理不全な空き家は「特定空家等」に指定される可能性があります。特定空家等に指定されると、自治体からの指導や勧告、命令に従う必要があり、これに応じない場合は行政代執行が行われ、その費用が所有者に請求されます。

さらに、特定空家等に指定された場合、固定資産税の住宅用地特例が解除され、固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる可能性もあります。

また、雪による被害で近隣に損害を与えた場合、民法上の不法行為責任(民法第709条)や土地工作物責任(民法第717条)に基づき、損害賠償を請求されることがあります。これらの費用は、事前に適切な対策を講じていれば避けられたはずの出費であり、結果的に大きな経済的損失につながります。

冬の空き家管理 雪対策の準備と事前対策

冬の空き家管理において、雪による被害を未然に防ぐためには、事前の準備と対策が非常に重要です。積雪が本格化する前に、建物の点検やライフラインの処置をしっかりと行いましょう。

積雪に備える建物の点検と補強

積雪による建物の被害を防ぐためには、事前に建物の状態を細かく点検し、必要に応じて補強することが大切です。

屋根の点検と雪下ろし対策

屋根は積雪の重みを直接受けるため、特に注意が必要です。瓦のズレやひび割れ、雨漏りの跡がないかを確認しましょう。もし破損箇所があれば、雪が降る前に修理しておくことで、雨漏りや屋根の損傷を防げます。

また、雪止め金具の設置状況や、雪下ろしを安全に行うための足場の確保なども検討しておくと良いでしょう。軒先にツララができやすい場合は、その対策も考慮に入れてください。

外壁や基礎の劣化確認

外壁や基礎にひび割れや剥がれがないかを確認してください。これらの隙間から雪解け水が浸入すると、建物の構造材を腐食させたり、凍結と融解を繰り返すことで劣化を加速させたりする可能性があります。小さなひび割れでも、冬の間に大きな被害につながることがあるため、早めに補修しておくことが肝心です。

窓や扉の隙間対策

窓や扉に隙間があると、冷たい外気が侵入しやすくなり、室内の温度が著しく低下します。これにより、水道管の凍結リスクが高まるだけでなく、建物全体の劣化にも影響を与えかねません。隙間テープやコーキング材を使って、しっかりと隙間を塞ぎ、断熱性を高める対策を行いましょう。鍵の閉め忘れがないかも、改めて確認することが大切です。

水道管の凍結防止策

冬の空き家で最も懸念されるトラブルの一つが、水道管の凍結と破裂です。適切な対策を講じることで、高額な修理費用や水漏れによる被害を防ぐことができます。

水抜き作業の徹底

空き家を長期間不在にする場合は、水道管の水抜き作業を徹底しましょう。元栓を閉め、蛇口をすべて開けて水道管内の水を完全に抜くことで、凍結のリスクを大幅に減らせます。給水管だけでなく、給湯器やトイレ、洗濯機の給水ホースなども忘れずに水抜きを行ってください。水抜き栓がある場合は、それを利用すると効率的です。

不凍液の利用

水抜きが難しい箇所や、より確実に凍結を防ぎたい場合は、不凍液の利用も有効です。特に、トイレの便器や排水トラップなど、水を完全に抜ききれない場所に不凍液を注入することで、凍結による破損を防ぐことができます。ただし、使用する不凍液の種類や濃度は、製品の指示に従い、環境への影響も考慮して選びましょう。

給湯器や電気温水器の対応

給湯器や電気温水器も、凍結による故障のリスクが高い設備です。製品によっては凍結防止機能が備わっているものもありますが、長期間使用しない場合は、取扱説明書に従って水抜きを行うのが最も安全です。特に、屋外に設置されているタイプは、凍結防止ヒーターの作動状況を確認するか、電源を切る前に水抜きを済ませておきましょう。

電気とガスの管理

空き家を長期間不在にする際には、電気とガスの適切な管理も欠かせません。安全確保と無駄な出費の削減のために、以下の対策を行いましょう。

ブレーカーの遮断

電気のブレーカーを遮断することで、漏電や火災のリスクを低減できます。また、待機電力による電気代の発生も防ぐことができます。

ただし、防犯カメラや凍結防止ヒーターなど、継続して電源が必要な設備がある場合は、それらに関わるブレーカーのみを残し、他のブレーカーを落とすなどの工夫が必要です。事前に必要な電気設備を確認しておきましょう。

ガス栓の閉止

ガス漏れや事故を防ぐため、ガスの元栓を閉止することは非常に重要です。ガスメーターの近くにある元栓をしっかりと閉め、供給を停止してください。これにより、万が一のガス漏れによる事故や、不必要なガス料金の発生を防ぐことができます。閉止方法が不明な場合は、ガス会社に問い合わせて指示を仰ぎましょう。

貴重品の保管と防犯対策

冬の空き家は、人目が少なくなるため、盗難のターゲットになりやすい傾向があります。大切な財産を守るためにも、事前の対策を徹底しましょう。

空き家から離れる前に、現金、貴金属、重要書類など、すべての貴重品を持ち出してください。これらは自宅や信頼できる場所に保管することが最善です。また、家具や家電など、持ち運びが難しいものについては、窓から見える位置に置かないなど、工夫が必要です。

さらに、防犯対策として、すべての窓やドアにしっかりと施錠されているかを確認しましょう。補助錠の設置や、防犯フィルムを貼ることも有効です。外から見て空き家だと分かりにくいように、郵便物の回収を依頼したり、タイマー式の照明を設置して、人が住んでいるように見せかける工夫も効果的です。

地域の防犯意識を高めるため、近隣住民との連携も検討してみましょう。

冬の空き家管理 雪対策の具体的な方法

冬の空き家管理において、積雪への対策は非常に重要です。ここでは、具体的な対策方法として、所有者自身で行う除雪・雪下ろしのポイント、専門業者への依頼、そして最新の技術を活用した遠隔監視について詳しく解説します。

定期的な除雪と雪下ろし

積雪の多い地域では、空き家の除雪や雪下ろしを定期的に行うことが、建物の損傷防止や近隣への迷惑防止のために不可欠です。雪は見た目よりも重く、放置すると建物の倒壊や水道管の破裂など重大な被害につながる可能性があります。

安全な雪下ろし作業のポイント

屋根の雪下ろしは、転落事故や落雪事故のリスクが高く、非常に危険な作業です。 作業を行う際は、必ず複数人で行い、単独での作業は避けてください。 また、ヘルメット、滑りにくい長靴、安全帯(フルハーネス型が推奨されます)、そして頑丈な命綱を正しく装着することが必須です。

命綱は、家屋の柱などしっかりと固定できる場所に結び付けて使用しましょう。 悪天候時や強風時の作業は特に危険なため、避けるべきです。 無理な作業はせず、少しでも不安があれば専門業者への依頼を検討してください。

除雪作業の頻度とタイミング

玄関前や通路などの雪かきは、降雪状況に応じて日々こまめに行う必要があります。 一方、屋根の雪下ろしは、一般的に積雪が1メートル前後を目安に行われることが多いです。 ただし、建物の構造や地域の積雪量によって適切なタイミングは異なります。

長期間の積雪放置は、建物の歪みや倒壊、さらには落雪による近隣トラブルの原因となるため、定期的な状況確認が重要です。 屋根の端にできる雪庇(せっぴ)も、放置すると落下して人や物に被害を及ぼす可能性があるため、定期的に確認し、必要に応じて除去しましょう。

空き家管理業者への依頼

遠方に住んでいる、高齢で作業が困難、または安全面に不安がある場合などは、空き家管理業者に雪対策を依頼するのが有効な選択肢です。専門知識と経験を持つプロに任せることで、安心して冬を越すことができます。

業者に依頼するメリットとデメリット

業者に依頼する最大のメリットは、所有者の負担を軽減し、専門家による適切な管理を受けられる点です。 これにより、建物の劣化防止や、落雪による近隣トラブル、さらには「特定空き家」に指定されるリスクを低減できます。 定期的な点検報告も受けられるため、空き家の状況を把握しやすいでしょう。

デメリットとしては、費用が発生することが挙げられます。 また、豪雪時など、状況によっては希望通りのタイミングで作業が難しい場合や、地域によっては対応できる業者が限られる可能性もあります。

サービス内容と費用相場

空き家管理業者の雪対策サービスには、定期的な巡回による積雪状況の確認、敷地内の除雪、屋根の雪下ろし、雪庇の除去などが含まれます。 これらの作業はオプションとして提供されることが多いです。 費用相場は、基本的な空き家管理サービスが月額5,000円から10,000円程度ですが、雪下ろしは1回あたり30,000円程度からが目安となります。

雪庇除去は5,000円から15,000円程度です。 物件の規模や積雪量、地域によって費用は大きく変動するため、複数の業者から見積もりを取り、サービス内容を比較検討することが重要です。

信頼できる業者の選び方

信頼できる業者を選ぶためには、まずその業者が雪国での空き家管理実績や専門知識を持っているかを確認しましょう。 提供されるサービス内容に雪下ろしや除雪が明確に含まれているか、またオプションとしてどのような雪対策が利用できるかを詳細に確認してください。

料金体系が明確であること、定期的な報告書(写真付きなど)の提出があることも重要なポイントです。 万が一の事故に備えて、作業中の保険加入状況も確認しておくと安心です。

遠隔での見守りやIoT活用

近年では、IoT(モノのインターネット)技術を活用して空き家を遠隔で監視し、雪対策に役立てる方法も注目されています。 物理的な訪問が難しい場合でも、空き家の状況をリアルタイムで把握できるため、早期の対策につながります。

具体的な活用例としては、積雪センサーを設置して屋根の積雪量を遠隔で確認したり、監視カメラを設置して敷地内の状況を目視で確認したりする方法があります。 また、室内の温度センサーや湿度センサーを導入することで、凍結リスクやカビの発生を早期に察知することも可能です。

一部の地域では、融雪システムを遠隔で監視・制御するソリューションも提供されており、路面の凍結防止などに活用されています。 これらのIoT機器を活用することで、空き家管理の効率化とリスク軽減が期待できますが、実際の除雪作業は依然として人の手が必要となる点は理解しておく必要があります。

まとめ

冬の空き家管理は、雪による被害から大切な建物を守り、近隣トラブルや法的責任を避けるために非常に重要です。屋根の倒壊や水道管の凍結破裂など、深刻なリスクが潜んでおりますので、事前の点検や水抜き、そして定期的な除雪作業が不可欠です。

ご自身での管理が難しい場合は、専門の空き家管理業者への依頼も有効な選択肢となります。早めの対策で、空き家を冬の脅威から守り、安心して新年を迎えられるよう準備を進めましょう。

 

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