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空き家管理

コラム

公開日:2025年11月24日(最終更新日:2025年12月25日) 空き家管理

海外赴任で自宅が空き家になった時の管理はどうするの?

海外赴任で自宅が空き家になった時の管理はどうするの?

海外赴任が決まった際、日本に残す自宅を空き家のまま放置すると、建物の急速な劣化、防犯リスク、近隣トラブル、固定資産税の優遇解除など、さまざまな問題が生じます。特に長期不在の場合、帰国後に多額の修繕費が必要になるケースも少なくありません。

この記事では、海外赴任中の空き家を適切に管理するための具体的な選択肢(家族への依頼、プロの管理サービス利用、賃貸・売却)と、鍵の管理、税金の手続き、近隣との関係維持など、出発前に必ず押さえておくべき重要ポイントを解説します。

海外赴任が決まったら考える空き家管理の重要性

海外赴任が決まると、ビザや引っ越し、子どもの学校など、どうしても目の前の準備に意識が向きやすくなります。しかし、日本に残していく自宅を「空き家」としてどう管理するかを早めに決めておかないと、建物の傷みや防犯面の不安、近隣とのトラブルなど、思わぬ問題が起きるおそれがあります。長期で留守にするからこそ、出発前に空き家管理の方針をはっきりさせておくことが大切です。

日本では空き家の増加が社会問題となっており、管理が行き届かない家は「管理不全空き家」や「特定空き家」とみなされ、行政から指導を受ける場合もあります。海外赴任中はすぐに戻って対応することが難しいため、計画的な管理体制を整えておくことが、資産を守るだけでなく、心の負担を減らすことにもつながります。

空き家を放置するリスクとは

空き家を長期間そのままにしておくと、まず建物の傷みが早く進みます。換気や通水をしないことでカビが発生しやすくなり、湿気によって内装材が傷んだり、シロアリなどの害虫が発生したりすることがあります。庭木や雑草の手入れをしないまま放置すると、景観が悪くなるだけでなく、害虫や小動物のすみかとなるおそれもあります。

また、人が出入りしていない家は、空き巣などの犯罪者にねらわれやすくなります。郵便物やチラシがたまったポスト、夜間に明かりがつかない家は、長期不在であることが外から見てわかりやすく、防犯上の大きな弱点になります。万が一、火災や水漏れが発生しても、発見が遅れることで被害が広がり、近隣の住宅にまで影響が及ぶ可能性もあります。

こうした状態が続くと、近隣住民の生活環境を損ね、苦情やトラブルにつながることもあります。自治体によっては、管理状態によって固定資産税などの扱いが不利になることもあり得るため、空き家を放置することは経済的な面でもリスクがあるといえます。

適切な空き家管理で得られる安心

一方で、定期的な見回りや換気、通水、清掃、庭の手入れなど、基本的な管理を続けることで、建物の劣化を抑え、資産価値の低下を防ぐことができます。帰国後に再び自宅に住む場合でも、傷みが少なければ大がかりな補修をせずに済み、スムーズに生活を再開しやすくなります。

また、郵便物の整理やポスト周りの管理、雨戸やカーテンの開け閉めなど、人の気配が感じられる状態を保つことで、防犯面の抑止効果も期待できます。定期的に様子を確認してもらう体制があれば、雨漏りや設備の不具合など、小さな異変にも早めに気づきやすく、被害を最小限に抑えることにつながります。

さらに、出発前に近所の方へ一言あいさつをしておき、誰が連絡先なのかを伝えておけば、万が一のときにも連絡がつきやすく、近隣との信頼関係を保ちやすくなります。海外赴任中も、自宅がきちんと管理されているとわかっていれば、日本に残した家族も安心しやすく、赴任先での生活や仕事にも集中しやすくなります。

空き家管理の選択肢とそれぞれの特徴

海外赴任で自宅が長期間空き家になる場合、管理の方法は大きく分けて「家族や友人に依頼する」「空き家管理サービスに任せる」「不動産として活用する」の三つがあります。それぞれの特徴を知り、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。

家族や友人に依頼する方法

親や兄弟、信頼できる友人に、定期的な見回りやポストの確認、通風などをお願いする方法です。人件費がかからないため費用を抑えやすく、家の中を細かく見てもらえる安心感もあります。鍵の管理や室内の様子など、気になる点を気軽に相談しやすいことも大きな利点です。

一方で、負担が偏りやすく、頻繁に足を運んでもらうことが難しい場合もあります。トラブルを避けるために、「どのくらいの頻度で見回りをしてもらうか」「気づいた点をどう連絡してもらうか」「緊急時は誰に連絡するか」などを、事前にしっかり話し合っておくことが大切です。お礼の方法や、光熱費・交通費をどうするかも決めておくと安心です。

空き家管理サービスを利用する方法

専門の空き家管理業者や不動産管理会社に、有料で定期的な見回りや点検を依頼する方法です。海外赴任中で自分も家族も通えない場合でも、プロが決まった回数で訪問し、建物や庭の状態を確認してくれるため、防犯や防災の面で安心しやすいのが特徴です。報告も写真付きで受けられることが多く、遠くからでも自宅の様子を把握しやすくなります。

空き家管理サービスで依頼できること

多くの空き家管理サービスでは、外観や敷地の点検、ポスト内の郵便物整理、窓を開けての換気、水道の通水、室内の簡単な掃き掃除などを行っています。雨漏りやカビ、ひび割れ、害虫被害の有無を確認したり、庭木や雑草の伸び具合、塀や門扉の状態などもチェックしてくれます。

また、近隣住民からの連絡の窓口になってくれたり、台風や地震のあとに緊急巡回をして、破損や倒木がないか確かめてくれるプランもあります。点検の内容や回数、写真付きの報告書の有無などは業者によって異なるため、自分が必要とするサービスが含まれているかを事前に確認することが重要です。

空き家管理サービスの費用相場

空き家管理サービスの費用は、「訪問の頻度」「建物や敷地の広さ」「実施してもらう作業の内容」「地域」によって大きく変わります。一般的には月々の定額料金で、数千円から数万円程度まで幅がありますが、正確な金額は各社ごとの料金表や見積もりで確認する必要があります。

庭木の剪定や本格的な清掃、設備の修理などは、基本料金とは別に追加費用がかかる場合が多いため、「どこまでが基本料金に含まれるか」「追加料金が発生する作業は何か」を契約前に必ず確認しましょう。支払い方法や契約期間、自動更新の有無なども合わせてチェックしておくと安心です。

不動産として活用する方法

空き家にせず、「賃貸に出す」「売却する」といった形で不動産として活用する方法もあります。人が住むことで建物の傷みを抑えられ、家賃収入や売却代金を得られる可能性がある一方で、賃貸や売買の手続き、税金、帰任後の住まいの確保など、考えておくべき点も少なくありません。不動産会社と相談しながら、自分のライフプランに合うかどうかを検討することが大切です。

賃貸に出す場合のメリットと注意点

賃貸として貸し出すメリットは、家賃収入で住宅ローンの返済や固定資産税の負担を軽くできる可能性があることです。人が住み続けることで、換気や通水が自然と行われ、カビや老朽化、防犯面の不安も少なくなります。不動産会社や管理会社に管理を任せれば、入居者募集や賃料の集金、入居者からの連絡窓口も任せることができます。

注意点としては、入居者とのトラブル対応や、退去時の原状回復費用、空室になったときの家賃が入らない期間のリスクがあります。また、海外赴任からの帰国時に自宅へ戻れない期間が生じる場合もあるため、いつまで貸すのかを決めておきたい場合は、一定期間で契約が終了する定期借家契約を検討することも一つの方法です。契約内容や費用の負担範囲については、不動産会社から十分な説明を受け、納得したうえで契約することが重要です。

売却を検討するメリットと注意点

売却するメリットは、空き家の管理や維持費の負担から解放され、まとまった資金を確保できる可能性があることです。将来自宅に戻る予定がはっきりしていない場合や、老朽化が進んで大きな修繕費がかかりそうな場合には、早めに売却してしまうことで、空き家のまま放置されるリスクを減らせます。

一方で、一度売却すると同じ家には戻れないため、家族の希望や帰任後の住まいの計画をよく話し合う必要があります。住宅ローンが残っている場合は、売却代金で残りを完済できるかどうかの確認も欠かせません。また、売却によって利益が出た場合には税金がかかることもあるため、必要に応じて税理士や不動産会社に相談しながら進めると安心です。信頼できる不動産会社を選び、査定額や売却条件を比較検討したうえで決めることが大切です。

海外赴任中の空き家管理で押さえるべきポイント

海外赴任中は、家に長く戻れないからこそ、税金や法律の手続き、近所との関係、災害や事故への備えを出発前に整理しておくことが大切です。ここでは、最低限押さえておきたいポイントをまとめます。

税金や法律に関する手続き

まず、固定資産税などの納税通知書がどこに届くかを確認し、海外の住所か、日本で手続きを代わりに行ってもらう家族の住所に変更しておきます。支払い方法も、口座振替にするか、家族に依頼するかを決めておくと滞納を防げます。

市区町村によっては、長期間人が住んでいない家に対する条例があり、管理が不十分だと「特定空き家」とみなされることがあります。雑草やごみの放置、建物の劣化などで指導を受けないよう、赴任前に外回りの点検と必要な補修を済ませておきましょう。

また、日本に残る家族や知人に手続きを任せる場合は、委任状を用意しておくと、税金や公共料金の名義変更、必要な届出などがスムーズです。火災保険や地震保険の内容も、居住していない期間の補償がどうなるかを確認し、必要に応じて契約を見直しておきます。

近隣住民との良好な関係維持

長期間家を空ける前には、両隣や向かいの家など、日ごろ顔を合わせる近所の方に、海外赴任でしばらく留守にすることを伝えておくと安心です。その際、何かあったときの連絡先として、日本にいる家族や管理を依頼している人の名前と電話番号を伝えておくと、トラブルの早期発見につながります。

郵便物やちらしがたまっていると、空き家だと分かりやすく、防犯上もよくありません。郵便局の転送届を出したり、定期的にポストを確認してもらうよう家族や知人に頼んだりしておきましょう。庭の雑草や植木の手入れも、近隣からの見え方に大きく影響するため、年に数回は草刈りや剪定をしてもらえる体制を整えると安心です。

もし近隣から、落ち葉や枝、建物の傷みなどについて連絡を受けた場合は、海外からでもできるだけ早く対応の連絡を取り、協力してくれたことへのお礼も伝えることが、良好な関係を保つうえで大切です。

災害時や緊急時の対応準備

地震や台風、大雨などの災害で建物に被害が出た場合、すぐに家の様子を確認できる人を決めておくことが重要です。鍵を預ける相手、連絡を受ける順番、保険会社への連絡方法などを、紙とデータの両方で一覧にし、日本にいる家族や管理を頼む人と共有しておきましょう。

災害が起きる前の備えとしては、ベランダや庭に強風で飛ばされそうなものを置かない、雨どいや排水口を掃除しておく、窓ガラスの周りを点検しておくといったことが挙げられます。長期間留守にする場合は、ガスの元栓を閉め、水道や給湯器の扱いも家族と相談し、漏水や凍結のリスクを減らしておきます。

水漏れや窓ガラスの破損など、緊急で修理が必要な事態に備えて、あらかじめ相談できる工務店や設備業者の連絡先を控えておくと、現地時間が深夜であっても、日本側で動いてもらいやすくなります。災害や事故が起きた際には、被害状況の写真を残し、保険金の請求に必要な書類も早めに確認しておくと、その後の手続きがスムーズです。

空き家管理業者を選ぶ際のチェック項目

海外赴任中に自宅を任せる空き家管理業者は、料金だけでなく、信頼性や対応力を総合的に見て選ぶことが大切です。ここでは、候補となる業者を絞り込む際の考え方と、契約前に必ず確認しておきたいポイントを整理します。

信頼できる業者を見つけるコツ

まず、空き家管理の実績がどれくらいあるかを確認します。管理している戸数や、同じように海外赴任中の家を任されている事例があるかをたずねると、その業者がどの程度この分野に慣れているかが分かります。地元の不動産会社や管理会社が運営しているサービスであれば、地域の事情や災害リスク、近隣の様子にも通じていることが多く、急なトラブルにも動きやすい傾向があります。

次に、サービス内容と報告方法を具体的に見比べます。屋内外の巡回点検、通風・換気、通水、ポストの整理、庭木の確認、簡単な清掃、防犯チェックなど、どこまで対応してもらえるかを一覧で出してもらいましょう。あわせて、巡回の頻度や、写真付きの報告書をメールで送ってもらえるか、緊急時には日本時間・現地時間のどちらで連絡してくれるかなども重要です。口コミや紹介で評判を確かめる、複数社から見積もりを取り内容と料金を比較する、といった基本も押さえておくと安心です。

また、鍵の管理方法や個人情報の扱い方も、信頼性をはかるポイントです。鍵の保管場所、持ち出しの記録方法、担当者が変わったときの引き継ぎ方法などを具体的に説明してくれる業者は、セキュリティへの意識が高いと考えられます。自社の責任保険への加入状況や、万一の損害が発生した際の補償の考え方についても、事前に確認しておくとよいでしょう。

契約前に確認すべきこと

契約前には、見積書とサービス内容を一つずつ照らし合わせ、「基本料金に含まれるもの」と「別料金になるもの」の線引きを明確にしておきます。庭木の剪定や除草、害虫駆除、設備の修理、台風や大雪のあとの臨時点検などは、別途費用がかかることが多いため、どの程度まで対応してもらえるのかを確認しておきましょう。あわせて、支払い方法や請求のタイミング、為替手数料が発生する場合の扱いも、海外赴任中の場合は事前に話し合っておくと安心です。

契約書の内容も重要です。契約期間、中途解約の条件、解約時の精算方法、管理中に起きた水漏れや設備故障、近隣からの苦情への対応範囲などが、どこまで業者の責任として記載されているかを確認します。連絡窓口を誰にするか(本人か日本にいる家族か)、海外と日本のどちらの住所を連絡先とするか、緊急時にどこまで判断を任せるかも、書面で残しておくと、いざというときの行き違いを減らせます。

さらに、個人情報や室内の写真データの取り扱いについても、あらかじめ納得できる説明を受けておくことが大切です。家の内部を撮影した写真をどのように保管するのか、担当者以外が閲覧できない仕組みになっているかなどを質問し、プライバシーを守る姿勢がある業者かどうかを見きわめてから契約を結ぶようにしましょう。

まとめ

海外赴任中に自宅を放置すると、建物の劣化、防犯リスク、近隣トラブル、固定資産税優遇の解除といった問題が生じます。対策として、空き家管理代行サービスで定期的な巡回・換気・通水を依頼するか、賃貸や売却を検討しましょう。出発前に鍵の管理、税金の手続き、近隣への挨拶を済ませ、緊急時の連絡体制を整えることが重要です。

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